新車の購入等で愛車を手放す瞬間がやってくるかもしれません。
そのときなるべく高く売りたいと誰しもが思うことです。
しかし売る側が何もしないまま買い取り業者に査定をしてもらってもなかなか高値で売却できないということがよくあります。
ですから査定に出す前にいわば「下準備」する必要があります。
その下準備には9つのポイントを説明します。
業者に高値で買い取らせるためにも是非参考にしてみてください。
「下取り」ではなく「買い取り」に出そう
「下取り」と「買い取り」どちらが良いのかという話は度々してきましたが答えはもちろん「買い取り」です。
おさらいになりますが下取りとはカーディーラーに車を売却することをいいます。
この売却で得た資金は新車の購入に充てなければなりません。
他方、買い取りは中古車を専門に買い取る業者に対して車を売却することです。
ここで得られた資金は新車の購入に必ずしも充てる必要はありません。
旅行に使ったりバッグを買ったりとありとあらゆる用途に使用することが可能です。
下取りの場合はカーディーラーに売却することになりますが、彼らの専門はあくまでも新車の販売です。
ですから中古車の販売のウェイトがさほど高くないうえ中古車の販路が豊富ではありません。
そんな彼らからしたら中古車を高値で買い取ることは非常にリスキーなので下取りでは高値での売却は期待できません。
一方買い取りの場合は中古車を専門とする業者が査定を実施します。
彼らは中古車再販の販路を国内問わず海外にも有していることが多く中古車市場の動向をリアルタイムに把握しています。
ですからその情報を踏まえながら査定を行うので下取りに出すよりも買い取りの方が高く売れる可能性が高まります。
まとめると、車を売却する際は「下取り」ではなく「買い取り」に出すようにしましょう。
「一括査定」を利用してより高値で売却できそうな業者を調べる
車が高く売れそうにない業者に売却したって高く買い取ってもらえるわけがありませんよね。
実際の査定に出す前にどこの業者がより高い値で買い取ってくれそうかをある程度把握したいものです。
そんなときは「一括査定」を利用しましょう。
一括査定とはネット上で売却しようとしている車の走行距離や年式などを打ち込み、その情報をもとに指定した複数の業者が簡易的に査定を実施することです。
その結果をもとにより高値を提示した買い取り業者3~5社に実際の査定を依頼しましょう。
そうするとどうして一番高い値を提示した業者のみに査定を依頼すれば良いのではないかということを思われる方もいらっしゃると思います。
その理由については後で追って説明します。
実際の査定に入る前に徹底的に車内を清掃しよう
車の査定を行うときに業者はどういったところを見ていると思いますか。
それこそ走行距離や年式などいろいろありますが、実は車内の内装もしっかりとチェックしています。
とりわけ車内が汚れていないかであったりにおいが染みついていないかを見ているようです。
その理由は中古車を買う側の立場に立ってみれば分かると思います。
車を使う側としては車内がきれいでにおいが染みついていない方が良いに決まっています。
そして車にペットのにおいが染みついているとアレルギーを持つ人にとってはそのような車の購入を差し控えるのが普通です。
ですから、中古車買い取り業者としても内装がきれいであるのかないのかに目を光らせているのです。
車内清掃のポイントとしては大きく2つあります。
まずはシートをしっかりと掃除しましょう。
座席でお菓子を食べているとそのカスが、そしてペットを座席に乗せているとペットの毛が残っていたりします。
ここを掃除機などを用いて徹底的に取り除きます。
しみがついている場合はしみ抜きもお忘れなく。このときには重曹を水に溶かした液体やしみ抜き専用グッズを利用してみると効果的です。
次はフロアマットです。
フロアマットを掃除している方はどれだけいらっしゃるでしょうか。
雨の日に車を使うともちろんフロアマットも濡れてしまいます。それによって雑菌が繁殖してにおいの原因になるのです。
ですから、フロアマットを乾燥したり掃除機をかけるなどして掃除しましょう。
これらの掃除を実行した後は車内のにおい取りのためにオゾン消臭機をかけましょう。
あくまでも最後の脱臭に関しては清掃をしてにおいの元をしっかりと除去してから行うのがポイントです。
仮ににおいの元が取れていないのにオゾン消臭機を利用しても効果はないので注意しましょう。
キズやへこみを直さずそのまま売却する
車にキズやへこみが残っていると直した方が高く売れるのではないかとお考えではないでしょうか。
それは直しておいた方が高く売れる可能性は高まります。
しかし次のような場合はどうでしょうか。
キズやへこみのないある車が40万円で売れるとします。
その車にキズがついているとそこから5万円引かれた35万円で売却できます。
このキズの修繕にもし10万円かかり修理をして40万円で売れるとしたらどうでしょうか。
よく考えると修理して売ると損をしていることに気づきましたか。
修理に10万円かかりその修理によって5万円分査定額がアップしてますが、結果として5万円の損失が発生しているのです。
査定額の上昇分が修理費用をカバーでき結果として損を被らなければ良いのですが、このように査定額の上昇分が修理費用を上回ることができなければ損なのです。
一般的にキズやへこみを修理して買い取り価格が上がるのは微々たるものです。
それにお金をかけすぎると損失は大きくなっていきます。
ですから、キズやへこみがあったとしてもそのまま売却してしまうのが一番良いのです。
車検には通さない
新車に買い替えるタイミングつまり車を手放すタイミングでよくあるのは「車検前」だと思います。
そうすると車検を通してから売るべきなのか車検を通さずにそのまま売るのか悩ましいところですよね。
結論を申し上げますと車検を「通さないで」売ってしまうのが得です。
車検が多く残っていればそれはそれでプラスの査定となります。
しかし、車検がほとんど残っていないからといってマイナス査定になるということでもありません。
むしろ、大して査定に影響を及ぼさないのに車検を通してしまう方がお金がかかってしまい損です。
高く売れるタイミングで売却する
車の売却において高く売れやすい時期というものがあります。
それは「1~3月」と「7~9月」です。
これらの時期は買い取り業者としても決算時期とちょうど重なります。
そして1~3月は4月から始まる新生活に備えて車の需要が高まります。
これは新車に限らず中古車に関しても当てはまります。ですからこれらの時期を見計らって査定を受けるのも手です。
しかしこのタイミングを狙いすぎるのも良くありません。
査定を受ける時期が次の年へ持ち越されると年式が落ちてそれはそれで査定額が下がります。
また、高く売れるタイミングを狙って走行距離が増えるとそれもそれで査定額が下がることになります。
よってちょうど車を売ろうとしている時期がそのタイミングに近ければそのタイミングで売却すれば良いですし、そうでない場合はそのまま売ってしまって構いません。
良い点はしっかりとアピールしよう
査定をしていると車の状態については詳しく精査されますが、その車にどういうオプションがついているのかということに関しては見落とされることが多いです。
ですから、プラス査定になり得るところはしっかりと業者にアピールすることが大切です。
プラス査定になるアピールポイントについて何点かご紹介します。
まずはメーカーあるいはディーラーオプションです。
新車購入時に特別仕様車のようにオプションがついていることがあります。
中でも安全性能に関わるもの、例えばブライドモニターなどが搭載されているとプラス査定の対象となります。この他にもメーカーの純正ナビ等もプラス査定に働きます。
次は車体の色です。
同じ車種でもそのボディーカラーによって人気が変わってきます。
中でも人気のカラーはホワイトやブラックです。
車種によって人気の色はまちまちではありますが、車体がホワイトかブラックならまず間違いなく人気色なのでアピールすると良いでしょう。
純正品パーツも同時に査定してもらおう
純正品パーツのことに関してはいま述べた愛車の良い点をアピールすることとつながりますが、純正品パーツも一緒に売却すると買い取り価格がアップすることがあります。
しかし重要なのは純正品でないパーツを自分で購入したときはそれがプラスに働くこともあればマイナスに働くこともあることに注意してください。
下取りだと純正パーツでなければディーラーがその取り扱いに困難をきたす可能性があり、査定額が安くなることがあります。
ですから、もしも純正でないパーツを装備ないしはそれしか手元にない場合は中古車買い取り業者の方に査定してもらうと値が高まる可能性が高いです。
買い取り業者に価格交渉をする
先ほど一括査定をしたうえで複数の業者に実際に査定を依頼することが大切であるといいました。
その理由は複数の業者に値を競わせることにあるのです。
もし1社にしか査定を依頼しなかった場合、基本的に車を売却しようとしている人はその業者に売却するのがほぼ既定路線ですよね。
そうすると業者としても安く買いたたけるチャンスだと思って、言葉巧みなセールストークで安く車を買い取ろうとします。
つまり、1社にしか依頼しない場合だとその業者のカモとなってしまう可能性が非常に高いのです。
ですから、そんなことをしてしまうと愛車をより高値で売却できる可能性を狭めてしまいます。
一方で複数の業者に査定を依頼するとどうでしょうか。
買い取り業者としては自社のところに売ってもらいたいわけですから、他の業者より査定額が低ければほぼ間違いなく査定額を上げてきます。
これを繰り返すことによって買い取り価格は吊り上がっていきますから結果として高値での買い取りが実現します。
いわば「オークション」と同じような状況がここでは発生しています。
よって高値での買い取りを実現させるためにも複数の業者に査定してもらい、その額を競わせることが重要となってきます。
ほんの少しの手間で高値での買い取りを左右する
愛車をより高値で買い取ってもらうにはひと手間が必要となります。
これまで説明してきた9つのことを実践するだけでも買い取り価格は大きく変わってきます。
ですからより高値で売却したいのであればこれら9つのことをしっかりと実行してみると良いでしょう。
買い取り業者といってもたくさんあってどこに査定してもらえば分からないし、わざわざ自分で業者1つ1つに連絡を取って査定してもらうのも面倒ですよね。
そこで登場するのが先ほども説明しました「一括査定」なのです。
一括査定とはその名の通り、複数の買い取り店に同時に車を査定してもらうことです。
一括査定は無料で行うことができ、しかも愛車をわざわざ店舗に持っていくことなく、買い取り店が出張査定してくれるので大変便利です。
一括査定サービスを行っているサイトを訪れるとほぼ間違いなく大手の中古車買い取り業者もそこに参加しているはずですから、どこに査定を出したら良いか分からないというときは大手の業者を片っ端から選択してみると良いでしょう。
一括査定の流れとしてはネットからの申し込み完了後中古車買い取り店から連絡がいき、車種情報からの大まかな買い取り価格を聞いたうえでどこに実際に査定してもらうかを決め、実際の車を査定したうえで買い取り価格が決定します。
一括査定の結果、買い取り価格が高いところと最も低いところでは約30万円も差が出ることがあるようです。
この一括査定の結果を受けて高い値を提示してきた上位3~5社の買い取り店に実際の車を査定してもらうのが効率的であり効果的です。
無料で一括査定は行えますから、これを利用して車がより高く売れるお店を選んでみてくださいね。