実際に車を売りに出すときはディーラーあるいは中古車買い取り業者に査定を依頼することになります。
忙しくて時間が取れない場合や一括査定で複数の業者の査定を受ける場合だってあるでしょう。
また、実際の買い取りに至るまで査定を依頼した日から最短で3日、長くて1~2週間はかかります。
車査定や売却に関わる手続きをスムーズに行って時短したいものですよね。
そこで今回の記事では車査定や売却手続きをなるべく短くする方法について解説していきたいと思います。
査定そのものにはどれだけの時間がかかるのか
新車を購入するとき1~2か月の長期間に渡ってディーラーとやりとりしたという方も多くいらっしゃるでしょう。
そのような経験があると車を売却するのもそれくらいの時間がかかりそうな気がしますよね。
しかし、買い取りに出す場合は先ほども述べたように長くて1~2週間程度で車を引き取ってもらえます。
書類を書いて業者に送る程度のことならそこまで時間はかかりませんが、査定となると業者に実際の車を見てもらわなければならないので1日まるまるそれで潰れてしまうのではないかと気がかりになる方も多いと思います。
一体査定自体にはどれくらいの時間がかかるのでしょうか。
査定そのものは以下の5つから構成されます。実際にかかる時間は業者によって変動がありますので、あくまでも目安として考えてください。
前商談(10分)
査定(15分)
査定後の確認(10分)
査定額の相場の確認(10分)
商談(25分)
2の査定そのものに関しては15分で終わり、この1~5まででおよそ1時間かかります。これら5つに関して順に説明していきます。
まず前商談です。
ここでは買い取り業者からのヒアリングを受けます。
主にそこでは車の事故歴や車をどうして手放すのかということ、そして車をいつ手放すのかといったことが聞かれます。
事故歴を聞かれるのはそれを起こしたことがあるか否かで買い取り価格が大きく変わってくるからです。
しっかりと誠実な対応せずに嘘をついてしまうと後々に業者とのトラブルへと発展する恐れがあるので注意しましょう。
また、車を手放す理由や時期を聞くのは業者が営業のチャンスを伺っているからにすぎません。
その他にも他社の見積もりの状況に関してヒアリングされます。
業者としても他社の様子を見ながら価格を交渉してきます。
時間を短縮したいときには無駄に話を広げたりせずに簡潔に回答するよう心がけましょう。
次に査定です。
査定そのものは業者の営業マンにもよりますが手慣れた営業マンであれば10分ほどで終了します。
しかしながら、輸入車に関しては車体の構造が日本車と大きく異なるといった理由から査定に時間がかかってしまうこともあるようです。
続いて査定後の確認です。
営業マンが査定をしていて気になった箇所例えば修理状況などについて確認を取ってきます。
そして車を褒めておだててきます。
これも営業マンのテクニックですから時短したい場合は前商談のときと同じように簡潔に回答するよう心がけましょう。
そして査定額の相場の確認です。
営業マン自体に査定額を決める権限がないことの方が圧倒的に多いので、営業マンが査定の情報を端末上から入力あるいは店舗や本部の責任者と電話連絡を取ってその車の査定額の相場を確認します。
最後に商談です。
これは業者側との腹の探り合いです。
業者もいきなり価格を提示するという腹の内を見せるということはしません。
市場動向を説明したり他社の査定状況に探りを入れながら落としどころを見極めているのです。
査定にかかる時間を短縮するコツ
これは先ほどからも繰り返して述べていますが、業者からの質問等には「簡潔に」答えることが大切です。
変にいろいろ答えすぎると業者は話を広げてセールストークをしてきます。
ですから、必要なことに関して簡潔に述べることが大切なのです。
その他にもあらかじめ業者に30分で終わらせてほしいと布石を打っておくことも効果的です。
そうすると、用事のためあまり時間が取れないなら時間を引き伸ばすのがはばかられるという心理に相手を持っていくことができます。
時短することは最善の選択なのか
これまでどうしたら査定にかかる時間を短縮できるのかということについて解説してきました。
本当に時間が取れないから早く査定を終わらせてほしいという気持ちは十分に理解できます。
しかし、可能なら時短を目指さずにできる範囲で目一杯業者と対峙することをおすすめします。
なぜなら、業者と車を売りたいユーザーでは情報量の差が大きいからです。
車を売ろうとしているユーザーがどういった車種の中古車がどこでどの程度売れているかなどという情報を持っていることはまずありません。
一方で、買い取り業者はそのような情報がストックされておりそれをもとに査定額を決定しています。
この時点で両者に明らかな情報量に差が出ており、車を売ろうとしているユーザーが交渉の場面で圧倒的に不利なわけです。
このことを経済学的には「情報の非対称性」と呼んでいます。
情報の非対称性が存在する下で相手と交渉する時間が十分に取れなければ、業者に言い包められ「カモ」となってしまう可能性があります。
ですから、可能な限り相手から情報を引き出し複数の業者と比較することが非常に大切になってくるのです。
売却までをスムーズに進めるコツ
これまで査定の時短の話をしてきたわけですが、査定が終わってどこの中古車買い取り業者に売却するのか決まってもそこから実際の売却に至るまで時間がかかります。
売却まであまり時間をかけずに早く売ってしまいたいと思われる方も多いはず。そこで売却までをスムーズに行うコツについて考えてみましょう。
そのコツは「必要書類を早めに準備する」ことです。
一括査定で複数の業者に査定を依頼するケースも増えてきています。
そして契約が成立した際書類が揃っていないと業者としても何もすることができず時間だけが経っていきます。
ですから、あらかじめ必要となる書類を一式揃えておくことをおすすめします。
査定時に必要な書類は車検証と自賠責保険証明書の2点です。
これらは通常車内に保管されているケースが多いので確認してみましょう。
売却時に必要な書類について説明します。
査定時に必要な書類2点に加えて実印と印鑑証明書そして自動車納税証明書とリサイクル券が必要となります。
また、結婚で姓が変更になっている場合は戸籍謄本が、住所変更をした場合には住民票が必要です。
足りない書類がないか調べ、もしあったらそれを役所などに出向くなりして用意しましょう。
「一括査定」を利用しよう
査定時の時短のテクニックとして業者からの質問に簡潔に答えるそしてあらかじめ時間を区切るなどしてみると効果的です。
また、売却を滞りなくスムーズに進めるためにも必要書類をすべて準備しておきましょう。
ただ、車を売る側と業者側では圧倒的な情報量の差があるので可能な限り業者と交渉する時間を設けて情報を引き出すようにすると良いと思います。
その際は自分自身でも相場観を把握するために複数の中古車買い取り業者に査定を依頼してみましょう。
とはいっても買い取り業者といってもたくさんあってどこに査定してもらえば分からないし、わざわざ自分で業者1つ1つに連絡を取って査定してもらうのも面倒ですよね。
そこで、登場するのが「一括査定」です。
一括査定とはその名の通り、複数の買い取り店に同時に車を査定してもらうことです。
一括査定は無料で行うことができ、しかも愛車をわざわざ店舗に持っていくことなく、買い取り店が出張査定してくれるので大変便利です。
一括査定の流れとしてはネットからの申し込み完了後中古車買い取り店から連絡がいき、車種情報からの大まかな買い取り価格を聞いたうえでどこに実際に査定してもらうかを決め、実際の車を査定したうえで買い取り価格が決定します。
一括査定の結果、買い取り価格が高いところと最も低いところでは約30万円も差が出ることがあるようです。
無料で一括査定は行えますから、これを利用して車がより高く売れるお店を選んでみてくださいね。