交通事故というとどこか他人事のように考えているドライバーさんも多いと思います。
しかし、事故の程度の差こそあれ日本では年間約60万件の交通事故が発生しています。
そう考えると交通事故はいつ遭遇してもおかしくないものなのです。
もし事故に遭遇してしまったとき車を修理した方が良いのか売却して新車に乗り換えた方が良いのか悩むことになります。
修理して直るなら良いですが、そもそも修理しても直りそうにない動かない車は必然的に廃車にするしかないと考える方は多いと思います。
結局のところ事故車や動かない車は修理に出すのと売却するのとではどちらがお得なのでしょうか。
また、もし車が動かずに廃車にするしかなさそうな場合でも売却できたらお得ですよね。
今回の記事ではそのことについて解説していきます。
3つの事故車の判断ポイント
事故車を修理するのか売却するのかを判断するためのポイントを3点お伝えします。
まずは修理費用がどの程度になるかということです。
事故を起こして車体に軽いキズやへこみがつく程度なら修繕に大してお金はかかりません。しかし、エンジンそのものが損傷した場合は修理に100万円かかります。
その大半を保険金でカバーできれば良いのですが、そうでない場合は保険金と事故車の売却によって得た資金をもとに新車を購入するのも手でしょう。
次はその車に対する思い入れがどの程度あるかです。
長年に渡って車を乗り続けるとおのずとそれに対する愛着心が生まれてきますよね。
そんな思い出の詰まった車だからこそ簡単に手放したくないと感じる方もいらっしゃるはずです。
車の損傷が軽微であるなら、修理をして再びそれに乗れるようにすると良いでしょう。
最後は事故車の扱われ方をどう考えるかです。
技術も日に日に進歩しており修理によってリカバーできるケースも増えてきましたが、見た目では直ったように見えていても実際は元の状態に完全に戻ることはないのです。
車を修理したとしても修理したところが再び故障したり、劣化が早まっていることだってあります。
また、見た目に問題がなかったとしても事故によってフレームまで損傷したことのある車は売却するときに「修理歴車」とみなされます。
修理歴があると他の修理歴のない車と比べて査定額が20から50%程度減額されることもあります。
このように修理費用と思い入れ、事故車の扱われ方の3つの観点から事故車を修理するのか売却するのかを決断すると良いでしょう。
「廃車」の落とし穴
事故車や動かない車に対して「廃車」にすることを検討している方もいらっしゃると思います。
その根底にはどっちみち使い道のない車が売れることはないという考えがあるのではないでしょうか。
実はそのような車でも売却できることをご存知ですか。
売却よりもむしろ廃車にしてしまうことの方が損であることも実は多いのです。それについて詳しく見ていきましょう。
仮に廃車の手続きを行うときにどこにお金がかかると思いますか。
車を完全に廃車にするには陸運局にて「永久抹消登録」というものをします。
ここでかかる費用は数百円程度です。しかし、我々のような素人ではどうも手続きが面倒くさそうだと考え専門の業者へ依頼するのが普通ですよね。
この際に1~2万円程度の費用がかかってしまうのです。そして動かない車の場合はレッカー車を手配して引き取りにもらわなければならないのでその費用も追加でかかります。
ここで言いたいのは廃車にするのにもお金がかかるということです。
後述するように事故車や動かない車であっても売却することはできます。
売却してお金が入ってくるのと廃車のためにお金を支払うのとではどちらが良いでしょうか。
もちろん売却してお金が入ってくる方がお得ですよね。
ですから、すぐに廃車にすることを決断するのではなく売却という方法もしっかりと選択肢に入れておくことが大切です。
実際、事故車でも動かない車でも売れるのか
事故車でも動かない車であったとしても売却することはできます。
事故車でも動かない車を買い取るメリットが業者にはどこにもないのではないかと考えるのは自然なことです。
業者としてもわざわざ買い取る意義があるから事故車や動かない車も買い取っているのです。どうして彼らは買い取りを行っているのでしょうか。
まず挙げられるのは日本車の海外人気があります。
日本国内だと事故車はなんだか劣化が進んでいるであったりすぐに故障しそうというイメージがよく抱かれると思います。
しかし海外では、日本車の人気が絶大です。
海外だと1つの車が壊れるまで平気で乗りつぶします。
ですから、あまり故障車への抵抗感が少なく、故障車であったとしても日本車ブランドで実は売れてしまうのです。
次に挙げられるのは車から資源を取り出すということです。
車は資源の塊ともいわれるようにその製造には多くの資源が投入されています。
車が破損して使えなくなったとしてもそこから金属やプラスチックを取り出してリサイクルすることができます。
資源を取り出してそれを別のどこかへ売ることによって業者としても儲けを出すことができますから、事故車や動かない車をわざわざ買い取ることにメリットが存在するのです。
最後に挙げられるのは部品のリユースです。
これはいま述べたリサイクルの話と内容が重複してしまいますが、破損していない部品をリユースすることも可能です。
例えば車体の後部が追突されたとしてもエンジンやトランスミッションは故障しておらず十分に動作するはずですよね。
そのような破損していない部品をどこかに売ることによって買い取り業者は売り上げを上げています。
中古のパーツそのものにも価値があるのでこのように再販することができるのです。
このように部品のリユースやリサイクルそして海外へ車を再販することによって買い取り業者は利益を生み出すことができるため、事故車や動かない車を買い取っているのです。
事故車専門の買い取り業者もある
買い取り業者の中に事故車のみを専門に買い取る業者というのも存在します。
通常の買い取り業者では動かない車を買い取ることは少ないですが、事故車のみを専門に買い取り業者では独自の中古パーツや資源の再販ルートを有しているケースが多いです。
買い取り業者に査定を依頼する際はこのような事故車を専門に扱う買い取り業者にも査定を依頼してみましょう。
複数の業者に査定を依頼しよう
事故車や動かない車であったとしても売却することができます。
故障の程度が軽微であるなら売却せずに修理に出しても良いと思いますが、そうでない場合は売却してしまった方が良いでしょう。
廃車を仮に検討しているときは一旦買い取り業者に査定をしてもらったうえで売却できないなら廃車にすることを決断しましょう。
そうすると手元にお金が返ってくるので損なく車を処分できます。
しかし事故車や動かない車を売却する際、買い取り業者といってもたくさんあってどこに査定してもらえば分からないし、わざわざ自分で業者1つ1つに連絡を取って査定してもらうのも面倒ですよね。
そこで、登場するのが「一括査定」です。
一括査定とはその名の通り、複数の買い取り店に同時に車を査定してもらうことです。
一括査定は無料で行うことができ、しかも愛車をわざわざ店舗に持っていくことなく、買い取り店が出張査定してくれるので大変便利です。
この際には事故車を専門に取り扱う買い取り業者にも査定を依頼してみると良いでしょう。
一括査定の流れとしてはネットからの申し込み完了後中古車買い取り店から連絡がいき、車種情報からの大まかな買い取り価格を聞いたうえでどこに実際に査定してもらうかを決め、実際の車を査定したうえで買い取り価格が決定します。
一括査定の結果、買い取り価格が高いところと最も低いところでは約30万円も差が出ることがあるようです。
この一括査定の結果を受けて高い値を提示してきた上位3~5社の買い取り店に実際の車を査定してもらうのが効率的であり効果的です。
無料で一括査定は行えますから、これを利用して車がより高く売れるお店を選んでみてくださいね。